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新卒の求人動向調査から採用を考える

リクルートが、26日に発表した平成31年春卒業予定の大学生の求人動向調査で、社員300人未満の中小企業の求人倍率は9.91倍と過去最高を記録した反面、社員5千人以上の大企業では、求人倍率が0.37倍と低い水準に留まっていることが挙げられています。

これら数値の背景として、売り手市場を背景に、まずは攻めの姿勢で大手を目指す学生の数が近年増えていることが一因として考えられます。しかし、特に大手企業の求人数が増えている訳ではありませんので、応募者である分母が拡大し採用予定である分子の数が変わらなければ求人倍率が低下するのは当たり前のことです。

逆に、中小企業側を考えてみると、人手不足感が強いこともあり新卒採用を増やし気味に考えている企業が増加していますので、大企業に流れた分の分母が縮小し、採用の分子の数が増えれば求人倍率が高まるのは当然です。

確かに新卒が売り手市場であることは、数字から見ても間違いはないのですが、逆にそのことと、誰もが大企業に入社できることはイコールではないので、メディアもあまり煽りすぎると、変に勘違いしてしまった就活生が増えて、結局ミスマッチの原因となりお互いに不幸になってしまいます。

中小企業にとって新卒採用が難しくなっていること自体は、間違いありません。ただ、発表された数字を見て右往左往するのではなく、新卒者に対し自社の魅力をどのように伝えていくのか、就業条件や福利厚生を大企業にも負けない水準にするのも一つの手段かもしれません。

しかし、現実的にそんなことは不可能で、地域の同業と比較しても変わらない程度の就業条件でしか採用が出来ない企業が、資本・人材の力も全く違う大企業と同じテーブルで、新卒採用の勝負をしようとしているのを見かけることが多々あります。

大企業とおねじテーブルで勝負しても勝ち目はありません。中小企業が新卒採用で勝ち組になるためには、自社の魅力を伝える方法、採用プロセスを独自化してゲリラ的に活動していくことが求められる時代になっています。

貴社の、採用はうまくいっていますか?もしも、違うとお答えになられるのであれば、プロセスを見なおすべきタイミングなのかもしれません。

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