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Google Pathways って何?

一生学び続けることの大切さをイメージ

2019年1月、ついに日本でも Google for jobs が実装される見込みになってきました。 (2018年12月28日付の日本経済新聞紙面に グーグル・フォー・ジョブズ と片仮名表記で記載されているのを見た時には、ちょっとビックリしましたが、国内ではカタカナ表記が一般化するのでしょうか。)

そんな、Google for jobs と親和性の高そうなプロダクトに関するテストを Google はバージニア州という地域と、求職者向けの職業トレーニングである非営利団体 Goodwill (日本なら職業訓練校といったところでしょうか)と協力して始めています。 そのプロダクトの名前は”Pathways”です。 日本語に訳すと、経路・小道・行く手といったところでしょうか。 サービスが始まったとしても日本で実装されるのは、まだまだ先の話でしょうが、個人的には実装されることは間違いないと判断しています。 そんな Pathways の仕組みについていち早く今回は述べてみます。


| Pathways の背景

Pathways は”Glow with Google”の取り組みの一部になります。 この取組は、学校・中小企業・スタートアップ企業・開発者、そして求職者に Google が無料でツールやトレーニングをオンライン上で行える仕組み等を提供するものです。

その求職者に向けたサービスの一つが Pathways になります。

Google が着目した点は、プロダクトマネージャーであるニック・ザクラセク氏の言葉を引用すると『アメリカの40%の世帯が今の収入では厳しいと感じており、またアメリカ企業の46%が必要なスキルを持った人材を見つけることが出来ないと考えています。産業構造の変化に伴って地域社会にギャップが生じ、需要のあるスキルは地域の人々が持っているスキルと一致しません。そしてこのギャップは各地域によって異なります。 地元の企業が求めているスキルと、その近隣でスキルを身に付けることができる場所、そして求職者。検索機能を使ってこの三者が結びつく機会をつくり、地域が持つ仕事のギャップを埋めることに繋げる、それが解決しようとしている課題です。』と述べています。

実際の Pathways の取組について、YouTubeに一本の動画があります。 元セールスマンのアーロン氏が Pathways を使い、地域でトレーニングを積みスキルを身につけることで、放射線技師として癌センターの仕事に就くことができた映像です。英語の動画ですが1分半ほどの時間ですので、興味がある方はご覧ください。

ニック・ザクラセク氏は、Pathways について『誰かが Google で仕事をさがすとき( Google for jobs )、その地域の仕事に関する求人だけでなく、その地域でスキルを身につけるための効果的な教育プログラムやトレーニングについての情報も示します。』と説明しています。

| Pathways のサービス

例えるなら、事務の仕事は未経験だけどチャレンジしてみたい考えている女性がいた時に、Google for jobs で事務の仕事を検索すると、総務事務・経理事務・営業事務・一般事務・営業事務・データ入力事務…と、さまざまな事務の求人情報が表示されると同時に、総務事務を希望するのであれば労働法規について地域の〇〇で学びませんか、経理事務であれば地元の△△専門校で簿記を学びましょう、といった内容が同時に表示されることになりそうです。

サーチ・エンジン・ランドの創始者でもあり編集者でもある ダニー・サリバン氏のTwitter に Pathways の画像がありました。

Google Pathways

 

下の青枠部分が、Google for jobs で、上の赤枠部分が Pathways です。 基本的な仕組みとしては Google for jobs と同じく、エンリッチ検索結果表示になるはずなので、トレーニング内容を構造化データとしてマークアップする形になると思われます。

Pathways のなかを見てみると、Radiation Therapist Program (放射線技師プログラム)、期間2年間、費用11,473ドル、Hire rate (雇用される確率) 97.6%と読めます。 下部の Google for jobs の求人票はもちろん放射線技師の仕事についてです。ちなみに枠をしていない最上部には、放射線技師としての仕事内容がみてとれます。平均給与が74.6kドル、現在の円相場108円換算すると年収800万円になります。

この例はさすがに放射線技師という特殊な資格なので期間も2年間、学費も日本円で120万円超ですが、例えば年齢が40歳代でも放射線技師の資格を取得できれば採用しますという保証があり、職に就けば年収800万円と考えれば、再チャレンジを決意する人は出てくるでしょう。 そこまでなくとも未経験では、なかなか機械エンジニアとして採用に結び付かなかったものが、職業訓練校の機械に関する6カ月コースを受講すれば、雇用確率が80%に上昇すると見込めれば受講する人も出てくるはずです。

また会社を退職したいけど、収入や将来への不安があって仕事を辞める決心がつかない人にとっても、将来の経路が見通せるのであればチャレンジしようと決意する選択肢の役割も担ってくれそうです。

では実際に Pathways が日本でローンチされるとどんなビジネスが生まれるのか、いち早く想像してみます。

| Pathways で変わる職業訓練市場

まず簡単に思いつくのは、少子高齢化で経営が厳しさを増している地域の専門学校などが、Pathways を利用することで、幅広い年齢の生徒を確保することが可能になります。 しかし、同時に専門学校に求められることは薄く広く専門知識を教えるという二律背反の場ではなく、より実務者に近い知識と経験を積む場になるはずなので、どれだけ充実した教育プログラムを提供できるかがカギになりそうです。

また、ハローワークを通じたパソコン教室などの投資に対して一定のリターンが見込める職業訓練ビジネスも一時期は増えそうです。 しかし、AIの発達に伴ってExcelで売上の数字を入力するような単純な事務についての需要は確実に減少するはずなので、雨後の筍のように現れてテクノロジの進歩とともに消えていくことが想像できます。

個人的に考えるのは、例えば技術系の企業が自らの子会社として地域に専門学校を作り、学費をとって教育をしつつ能力のある生徒は早めに青田買いしてしまい、同時に学校が職業紹介の資格を取得していれば、人材をほしがっている企業に対して卒業後の進路ということで紹介し、紹介料を得るというビジネスが想像できました。

実際にローンチされるのはアメリカでもまだ先の話でしょうし、日本においては何をいわんやですが、意外に今年の Google I/Oあたりで正式発表されるかもしれませんので、Pathways の名前を覚えて実装された後のビジネスモデルを考えておくことに損はないかと思います。

ひとこと
【 Innovation distinguishes between a leader and a follower.】イノベーションは、リーダーとフォロワーの間をハッキリと区別させる。 スティーブ・ジョブズ

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