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企業がGoogleマップを管理すべき理由

グーグルマップのアプリ

国内では Google の求職者向けの求人検索サービス Google for jobs の実装に向けたテストが始まっています。

このサービスが開始されると、長期的には日本の求人市場の仕組みが大きく変化すると弊社では判断していますが、同時に企業の情報管理のあり方についても、真剣に考えるキッカケになるとことが予想されます。この「 Google for jobs 」と「 Google マップ」の関係を基に、企業にとっての Google マップの重要性が増すことについて述べてみます。


【 Google のサービスは連携している 】

Google for jobs マップで通勤経路表示
 Google マップ上で自社がどのように取り上げられているか確認していますか、この質問を投げかけると、意外なほどに多くの方が見たことないと返事をされます。しかし、Google for jobs が本格的に活用されはじめると、この情報管理レベルでは通用しなくなります。

まず「 Google for jobs 」を利用した場合、気になった仕事の詳細を確認すると、現在地から求人を行っている企業までの通勤経路を Google マップを使って表示してくれます。

仕事を探している求職者にとっては通勤経路や通勤時間がイメージできる便利な機能なのですが、この機能が特定の企業においては、社員募集に対して負の影響を持ちます。それは Google マップには企業の住所などの情報だけでなく、さまざまな人が書いたクチコミも表示されるということです。

 

【 情報は半永久的に消せない時代 】

9月に「ジャパンビバレッジの有給取得問題」について述べた時にも書いたのですが、Google マップはレストランなどの飲食店や、ショップなどの小売店だけでなく、一般企業についても「クチコミ」として誰もが評価を書くことが可能です。以前であれば不祥事が起きたとしても、人の噂も七十五日で、時間の経過とともに徐々に皆の記憶から薄れ、数年も経てば何事もなかったことにできたのかもしれません。しかし情報はデジタル化され、Google マップに書かれたポジティブなクチコミだけでなく、ネガティブなクチコミも半永久的に残る時代になってしまいました。

 

ジャパンビバレッジのGoogleマップ

※ クチコミの多くが著しく低評価になっています

 

例えば数年後、この情報が世間一般の人々の記憶からは忘れ去られ、この出来事を知らない人が Google for jobs を利用して求職活動を行ったとします。 その際に通勤経路を調べた先は低評価のクチコミに溢れ、昔の悪事が列挙されていた場合、果たして求職者は「今は大丈夫だろう」と楽観的に考え応募するのでしょうか。それとも「この企業に応募するのは止めておこう」と考えるのでしょうか。

以前、クチコミと行動に関する意識調査で、クチコミについて「良いクチコミが気になる人の割合 3割、悪いクチコミが気になる人の割合 7割」という調査結果を読んだことがあります。同時に、クチコミの内容によって自分の意思決定が何らかの影響を与えたことがあるという質問には約8割の人が YESと答えています。

このようにクチコミが低評価になってしまった企業が求人を行った際に、10名の求職者が求人に興味を持ったとします。しかし、低評価のクチコミを見たとすると、その低評価を気にする人が7割、その影響を受ける人が8割いたとすれば、10名のうち6名は、その時点で検討を止めてしまう計算です。4人は残るから大丈夫ではないかと考えるかもしれませんが、求職者が主導権を握っている現在の求人市場において、あえて悪評が多い企業に残り4人のうち何人が応募を考えるのでしょう。よほどの理由がない限り、ほぼゼロに近いのではないでしょうか。

それでも社員採用を進めていく必要があるとすれば、ただでさえ採用経費が高騰しているなかで、どれだけ余分な経費がかかることになるのか自社に置き換えて考えると、空恐ろしくありませんか。

 

【 Google マップのクチコミは消せない? 】

低評価のクチコミのせいで社員の採用活動に支障がでるのであれば、クチコミを消してもらえばいいじゃないか、と考える人も多いかもしれません。

確かに、Google マップのクチコミについては、Google のポリシーに違反していると客観的に考えられる場合には不適切なコンテンツとして報告することで修正を依頼することが可能です。ならば、心配ないじゃないか…と短絡的に考えるのは意外と甘く、実は Google はクチコミを簡単に修正はしてくれません。下記のように「ポリシー違反を報告」という形で依頼することは可能なのですが、報告を受けたクチコミを消すか、消さないかは完全に Google の判断であり、Google はポジティブなクチコミだけでなく、ネガティブなクチコミも評価の大切な要素であると基本的に考えていますので、消さないと判断されることの方が割合的に高いのが現状なのです。また消してもらえないからといって、繰り返し報告を送ったとしても、一度消さないと判断されたものを覆すことは、ほぼ不可能に近いことも理解しておいてください。

Google ポリシー違反を報告フォーム

※ ポリシー違反として報告はできるものの…

 

【 安易なアイデアは 】

一度、低評価のクチコミを書かれてしまうと、なかなか覆すことが難しいのが Google マップにおけるクチコミの恐さでもあります。

この低評価のクチコミに対して絶対的な対応策はありません。大勢でよい評価(星5つ)をつければいいのではと考える方もいらっしゃいますが、じっさいに内輪で高評価を付けている企業のクチコミは、大部分の人が見た時に何か不自然な違和感を感じます。すると、その違和感の原因を調べられ更なる炎上を招くなど、よかれと思ってしたことが逆効果にもなりかねませんので安易な方法はお勧めしません。

では、どうすればいいのでしょうか?

 

【 時間はかかっても方法はひとつ 】

それは、スーパーなどの量販店によくある「お客様の声」「お叱り」に店長や部門長が、しっかりと返事を書いていることと同じ対応をすることです。幸いにも Google マップのクチコミには、Google マイビジネスを使うことで返信をすることができます。 クチコミに書かれていることが事実で企業側に落ち度があるならば、書かれていることに対して真摯に謝罪をし、再発を防ぐために何をするのかを一つひとつのクチコミに返信することです。間違っても文章をコピー&ペーストで済ましてはいけません。

なぜ、誰かも分からない人のクチコミに、わざわざ対応しなければいけないのかという意見もあるかと思いますが、多くの人が嫌悪感を感じるのは、間違いそのもの以上に、その間違いに対して悪びれることもない不遜な態度です。クチコミへの返信で謝罪をしたとしても、直ちにすべてが何もなかったことになることはありませんが、ネガティブなクチコミだけが求職者に見られることと、謝罪や対応策まで含めて見られることには大きな差があります。

Google のサービスは連携しています。多くの企業で人手不足を解消するために、Google for jobs の活用を検討されていますが、意外なほど抜け落ちているのが、企業を取り巻くさまざまな周辺情報の管理です。これからの時代、求人そのものはどれだけ取り繕ったとしても、その他の情報が同時に多く出てくるようになります。「 Google for jobs 」と「 Google マップ」の関係性からも分かる様に、自社の情報を隅々までマネジメントできなければ、社員の採用に結び付かない、そんな厳しい時代がすぐそこまで来ているのではないでしょうか。

ひとこと
「仕上げが肝心」…ものごとは最後に値打ちが決まるので、何事においても仕上げ段階に細心の注意を払うべきだということです。Google for jobs は便利そうですが、周りの情報にもしっかり気を配ってくださいね。

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