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社員採用に苦戦している企業が見落としているGoogleマップの落とし穴

Googleマップで企業評価

ここ数週間で労働市場が大きな変化を起こしつつあります。 今後の市場動向についても不透明さを増してきそうな雰囲気になっています。 業種によっては、社員募集を取り止めるところも出てくるでしょうし、また逆にこの状況を機に不足していた社員を採用してしまおうとする業種も出てきそうです。

あくまでも技術者や管理職ではない、一般的な社員やアルバイトについては、採用する企業にとって有利な買い手市場に移行していきそうですが、そのような状況になっても相変わらず採用に苦戦し続ける企業も必ず出てくるはずです。 そのようなとにかく採用に苦戦している企業が見落としがちな、Googleマップが持つ落とし穴について今回は解説してみます。

社員採用は求人情報だけではない

 

| 求人内容だけが大切だと思ってませんか?

社員・アルバイト採用が本当にもったいないな…と感じる企業様から、ご相談を受ける事も多いのですが、大半の企業が求人にばかり目が行き過ぎていて、Googleマップなどインターネット上で表示される自社の情報に無頓着です。 これは中小企業だから使えていないのかという話でもなく、上場しているような大手企業であっても似たり寄ったりの状況なのを目にすると、忖度というか惻隠の心というのか、言葉にしなくても情報として発信しなくても察してくれるはずという、なにか日本が持つ根源的な思想のようなものを感じるときがあります。

但し、大手企業は中小企業と比較した際に、もともとのネームバリューがある点と、就業条件や福利厚生含め中小企業とは比較にならない待遇があるので、ネット上で不足している情報のマイナス要因は問題になりません。但し知名度が低い中小企業になってしまうと、Googleマップを始めとしたネット上の情報管理が出来ていないことが、そのまま応募数の減少に直結してくるので注意が必要です。

求職者は求人だけで応募する会社を選んでいる訳ではない

今回は、その中でも特に「求人とGoogleマップに表示される会社情報」との関係性について説明していきますが、これは求職者が、仕事を探す求職活動を行う上でとる行動をイメージしていくと分かりやすいので、その行動を考えながら解説してみますが、まず採用に苦戦している企業の大半が、『仕事を探している求職者は、求人誌だったり、求人サイトに掲載されている求人だけを見て応募してくる。』と勘違いしてるところにあります。

だから求人誌面上で、高い給与をアピールしたり、アットホームで働きやすいといった働きやすさを強調したり、仕事のやりがいのキャッチフレーズにばかり力を入れて、目を引く言葉ばかりが並んだ大量の求人情報になってしまうので、逆に目立たなくなるという本末転倒っぷりです。

転職活動が一般化する前ならば、このような謳い文句にも効果があったのかもしれませんが、さすがに最近は『アットホームな職場です』とでも書かれている求人には、失笑してしまう求職者もいるかもしれません。 逆にここ10年で発達した求人に関する様々なサービスと比較して、仕事を表現することの難しさも感じます。

若干余談も混じりましたが、まず採用に苦戦している企業は、『仕事を探している求職者は、求人誌だったり、求人サイトに掲載されている求人だけを見て応募してくる。』この間違いを理解しておかないといけません。

 

| 求職者は求人以外の情報も確認しています

実際の求職者の行動をイメージしてみます。 やはり求職者は仕事選びを失敗をしたくありませんし、試しに入社して合わない職場なら辞めればいいや、なんて考えている人はごく少数です。 真面目に仕事探しをしている人ほど、仕事選びに失敗したくないという考え方は強くなります。 そのように真剣に仕事を探している人は、求人サイトで興味がある求人があったからといって、その求人にいきなり飛びついて応募することはありません。 しっかりと会社のホームページなど、さまざまな情報を確認して、納得した上で応募することを決めます。

その企業情報を確認する入口は様々にありますが、その一つになりやすいのが「googleマップ」です。

googleマップを使うと、会社の所在地を地図で確認でき、同時にお薦めの通勤経路や通勤時間の目安なども確認することができます。 求職者からすると、通勤という毎日のことがイメージしやすくなるので大変便利な google マップなのですが、ネット上の情報に無頓着だった企業からすると、求職者が google マップを使って通勤経路を調べた際に、応募者が減少する落とし穴が待っています。

 

| Googleマップの情報を確認していない企業が気付いていない罠

ここからは、より理解しやすいように具体例を挙げながら説明してみます 。

この地図で表示されているとある企業なのですが、会社として google マップの情報は一切管理されていません。 飲食店や美容関係など多くのビジネスで一般化してきている google マイビジネスを使って google マップや google 検索に 表示させる情報を管理するということも、会社・事務所・工場や倉庫なども同じように利用できることを知らない企業が まだまだ多くあります。

ビジネスオーナーですかの表示は管理されていない証

例えば、この企業はよく求人募集をサイトや紙面を使って行っていますが、この求人を見て応募を考えた求職者が、自宅からの通勤経路や時間を調べるために google マップを使ったとします。 すると地図には所在地が表示されますが、同時に地図の左側には企業の詳細情報も表示されます。 真剣に仕事を探している求職者ならばここに記載されている情報も一緒に確認するはずです。

この詳細情報(リスティングと言います)を確認すると、クチコミの概要が「2.6」しかないという点と、グラフの星一つの 評価が目につく人が多いはずです。 Google マップでは、まず目につくところに3つクチコミが表示されますが、この会社の場合はそのクチコミ全てが星一つです。

Googleマップのクチコミ

クチコミの詳細は省略しますが、その内容は「パワハラを受けた」というものが2件と、この会社の仕事に応募したが失礼な対応を受けたというものが1件です。 もちろんここに書かれていることが事実なのであれば早急に改善を行って、今後このようなクチコミが書かれることがない様に対策するのは当たり前なので、ここでは一旦除きます。

Google マップのクチコミは、Google のアカウント(Gメール)を持っている人であれば誰でも書くことができるので、サービス業のオーナーや経営者の方から受ける相談の多くは、このクチコミ、言い換えるならば低評価のクチコミで困っているというものです。 また結論だけを述べてしまうと一旦書かれてしまったクチコミを消すためのハードルは、非常に高く難しいという点です。

事業を行っていると身に覚えのないクチコミを書かれることもあります。 この企業の低評価のクチコミの内容が正しいのか、間違っているのかという点は問題ではありません。 最大の問題点は、求職者が求人に興味を持った時に見られる可能性が高いネット上の情報に関して、何ら対策を打っていないということにあります 。

採用に苦戦して、毎月多くの経費を投じているにもかかわらず、同時に、興味を持ってくれた求職者を逃がすような状況を放置している。 このことが最大の問題です。 あなたが求職者の立場なら、このようなクチコミを見たうえで、それでもこの会社に応募したいと思うでしょうか。 特別に就業条件や福利厚生が優れているならば、我慢できる人もいるのかもしれませんが、他社と大きな違いがないのであれば、わざわざ嫌な思いをする可能性がある企業を選ぶ人はいません。

この企業のように、自社のネット上の情報に気付いていないうちに求職者に拒否される。 これは、労働市場が売り手市場から買い手市場に転換したとしても、このクチコミで感じるマイナスを大きく超えるベネフィットを求職者に提示することができなければ何も変わりません。 同時にインターネットサービスの普及が更に進むことによって、より求職者は求人している企業の様々な情報を目にすることが増えていきます。

だからこそ、社員やアルバイトの採用に苦戦をしている企業は、求人内容のどこに問題があるのかだけに目を奪われるのではなく、自社のさまざまな情報に一度目を向けないと、採用経費の無駄遣いをしながら結果には結び付かないという、無駄の繰り返しになってしまいます。

ぜひ一度、自社の情報を確認してみましょう。

 

| Googleマップのクチコミへの対策

まずは、Google が提供しているサービス「Google マイビジネス」を使用して、Google マップや検索に表示させる情報を優先的に管理できるための権限を取得します。 取得が完了したら、クチコミへの返信を行います。

クチコミへの返信についての注意事項は、別に記事にしていますのでご参考ください。

また本内容に少し情報をプラスした、YouTube動画も公開していますので興味がある方はぜひご覧ください。

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