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2.102019
応募が増える求人を作れるようになる一つの方法
企業の採用・人事担当者の方と話をしていると『求人の応募を増やす原稿をつくる秘訣はなんですか?』と聞かれることが多々あります。
そんな時は「この方法やキーワードをつかえば絶対にうまくいくという秘訣はありません。ただ反応率が高まる求人が作れるようになる方法はありますよ。」と返事すると、やる気に満ちた若手の担当者の方達は『ぜひ教えてほしい。』と言わるのですが、説明し始めると若干微妙な反応をされ、更に話をすすめていくと納得してくれる変化が見ていて楽しくもあるので、今回はその求人が上手になるコツを述べてみます。
| 上手にマネする
「もっとも簡単なコツは、多くの求人誌・求人サイトを見て、この求人雰囲気いいな、不思議と目を惹くな、これは応募したくなるなと感じるものがあったら、それらを上手にマネをすることです。」と、若い企業の担当者の方にお話しすると、それまでの答えを知りたがっていた顔が曇って『 真似ですか… 』と期待が萎むのが分かります。
きっとオリジナリティが溢れる、オシャレでステキな求人のコツを教えてもらえると、期待していたからこその気落ちだと思いますが、ちょっと立ち止まって理解しておかなければならないことは、もともとオリジナリティ溢れる”求人”をつくることは難しいのです。
なぜなら求人には求められている内容が必ずあります。例えば、給与・休日・勤務時間・仕事内容・求められるスキル、その他もろもろ。
もちろん、これらの情報をあえて出さずに求職者に興味を持たせる求人をつくることも可能でしょうが、それはかなりの腕前があるクリエイターがつくるからこそ意味があり、同時に求人の業種・業態がかなり限定されるので、一般的な企業があまり奇をてらった求人を出すことはおススメしません。
また、そもそも多くの求人サイト・求人媒体では仕組み上、就業条件を記載せずに求人を掲載できないという縛りもあります。
すると必然的に、ほぼすべての求人は内容が似たり寄ったりになってしまい、細部の微妙な違いで他社との差別化を図るしかなくなってしまいます。だからキャッチコピーに困って、未だ「アットホームな職場です。」といった言葉が紙面に躍っていることにも繋がります。
逆に求職者の立場で考えてみれば自分が就きたい業界について、どの企業の求人内容も大して変わらない就業条件ならば、もっとも目につく企業、もっとも好印象を受ける企業に応募しようとなります。 この”目につく求人”をつくれるようになることが、求人を考える採用担当者にとっては大切な仕事になってきますが、そのスキルは勝手に身につくものではありません。
勝手に見につかない知識だからこそ、良いと感じる求人のマネから始めることが近道なのです。
| それでもマネは…と感じるなら
確かに、日本には猿真似・鵜の真似をする烏など諺をはじめ、マネをすることをネガティブに捉えがちな雰囲気がありますが、世界の偉人たちは真似することに対して決して否定的な考えを持っていません。
例えば、未だに絶大な人気を誇るAppleの創業者スティーブ・ジョブズは、とあるインタビューでこの様に答えています。
『ピカソは ”よい芸術家は真似をし、偉大な芸術家は盗む” と言った。だから僕らは素晴らしいアイデアを盗むことについて、恥ずかしいとは思わなかった。』と話しています。 真似すら通り越して”steal” で何か問題でもといったあたりは、さすがジョブズといったところかもしれません。
それでも、まだマネをすることに抵抗を感じる人には、映画”ゴッドファーザー”や”地獄の黙示録”の監督として有名なフランシス・フォード・コッポラの言葉をお伝えしましょう。
“私たちから技術を取りあげて、まず盗んでみてくれ。なぜなら結局のところ盗みきれないからだ。盗むことができる程度のモノは、私たちが与えているものだけなんだ。だからまず君は、盗んだものを自分の型に取り入れ、少しづつ自分なりの型を見つけていくしかないだろう。誰だって最初はそんなもんなんだ。そしていつの日か、誰かが君から盗む日が来るんだよ”
また、絵画”記憶の固執”が有名で、独特の髭や立ち振る舞いで有名なサルバドール・ダリもこのように言っています。
”何もマネしたくない。そんなことを言っている人間には何も作れない”
大切なことはマネそのものが目的になるのではなく、マネをしながら、より求職者に自社の魅力が伝わる求人にするためにはどうすればいいのか、自分なり試行錯誤をしてマネしたものをにブラッシュアップしていくことです。
では、そのためのコツを次に述べてみます。
| マネするコツ
まずは求人誌の場合、コンビニなどに置いてある無料の求人誌があったら一冊づつ貰います。 それをパラパラと軽く読み進めます。一冊、目を通してみると書いてある内容は他と大きく違わないのに、なぜか写真が目についたり、色使いが印象に残ったり、キャッチコピーが目を惹く、そんな求人がいくつか出てくるはずです。
次に、その求人がなぜ気になったのか自分なりに考えてみます。別に正解がある訳ではないので、自分なりに答えを考えるだけです。
例えば、写真なら写っていた人が自然な笑顔だった、社員同士の雰囲気がよさそうに感じたといった感覚的なものかもしれませんし、写真の明るさや構図のようなテクニック的なものかもしれません。逆に、写真の笑顔がワザとらしい、ゴチャゴチャしていて何の写真か分かり難い、逆光で暗い印象を受けるなどネガティブな意味で目についたのかもしれません。
色使いやキャッチコピーも同様に何が気になったのか自分なりに考えて、できればノートなどにメモをしておきます。もっと本格的にやりたいならば求人を切り抜いてノートに貼っておくと後から見返すときにより便利です。
そうして実際に自分で求人を校正する時に、ノートを見返しながら使えそうな要素をマネして組み合わせてつくります。もちろん求人内容によっては、そのままマネするとダメな場合もあるはずなので、そこは自分なりに修正を加えてみてください。
次に、マネをして出来上がったものをもっとよくすることが出来ないかブラッシュアップを考えましょう。良いなと感じたキャッチコピーでも少し表現を変えてあげると、もっと良くなる場合もありますし逆の場合も。失敗したなと感じたら、すぐに元に戻すことも大切です。
できあがった求人も、実際に求人誌に掲載されてみると想像していたよりも良く感じたり、逆に思ったほどではない場合もあります。もちろん、それがなぜなのかは自分なりに考える必要はありますが、より大切なことは実際の応募者数という結果がどうだったかということです。
自分としては、良くできていたつもりだったとしても求職者からの応募は少なかったり、逆に、あまり良くなかったと感じたとしても応募者は多かったりします。その理由がどこにあるのか、自分の好き嫌いではなく結果を元にして何がよかったのか、悪かったのかを考える癖をつけるようにしてください。
あとは、この流れを繰り返していくだけです。遅くとも数カ月もすれば、最初の頃と比較にならないほどに求人も良いものができるスキルを身につけることが出来るようになっているはずです。 求人の担当になったものの結果が出ず、肩身が狭くなっている方こそ”マネ”の力を信じて取り組んでみませんか。
※ 本当ならば、インターネット求人をマネするコツも述べたかったのですが、少し長くなり過ぎたので次回以降にさせていただきます。お楽しみにお待ちください。
もう少し具体的に知りたい。そもそも我が社は何の求人媒体を使えばよいのだろうか。そんな求人に関するご質問・ご相談がございましたら、お気軽にお問合せ下さい。
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