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1.202019
Google for jobs を始める前に確認しておくべきこと
Google for jobs の実装前に、意外と見落とされがちですが大切な要素になってくるであろう「Google maps」による通勤経路表示、「通勤距離」の絞り込み機能について、今回は述べてみます。
| Google for jobs が持つ機能に注目してみる
Google for jobs の基本的な機能や仕組みについては、当ブログを始め多くの方や企業が情報を発信してあるので、ここでは省略しますが「Google for jobs」の機能において、Google maps が求人画面に表示されることで注意すべき点と、距離による絞込検索機能について考え得る点については、まだ情報が少なかったので少し詳細に述べてみます。
2018年11月のテスト時の求人画面を基にしています。
上の図にある右の求人画面を見ると、やはり目立つのは「Google maps」の通勤経路に関する表示です。 通勤時間に関する求職者の意識については、東京都心に通勤する人と、九州では全く変わってしまうので一概には言えませんが、例えば今までは「最寄り駅から徒歩5分」というキャッチフレーズで駅近をアピールできていたとしても、これから Google for jobs の画面上に具体的な通勤経路が表示され、そのマップを実際に確認すると、やっぱり近いと感じる人もいれば、逆に私には遠い…と感じる人がハッキリ分かれるようになり、一部の企業においては Google for jobs から応募が減る可能性もあります。
これらの通勤に関するキャッチコピーは、Google for jobs では無駄な要素となります。
特に公共交通機関よりも自動車通勤が中心の九州では「○○駅から車で〇分」のような、時速何キロメートルで走らせるつもりなのか、またどのルートを通ればその時間で到着するのか、甚だ疑問を感じる求人をときどき目にすることがありましたが、これらの煽る表現も撲滅されることになります。 逆に企業も早急に意識を変えないと、ヘタな煽りフレーズはすぐに実態がバレてしまいます。 Google は職のタイトルについて「急募!」「好待遇!」など、目立つための表記にすることを非推奨にしていますが、通勤に関しても気をつけておかないと、企業の求人の信頼性を毀損する可能性があります。
| 本当は恐い、距離の絞り込み機能
また Google for jobs には、現在地(自宅)から勤務地までの距離を絞り込む機能が備わっています。
2㎞から始まって設定なしまで選べますが、地方の車通勤希望の求職者の場合 10㎞で絞り込み、それから25㎞に広げる人が多くなるのではないでしょうか。 通勤距離・時間が長い方がよいと考える人は少数なのでやはり大部分の求職者は、短い距離の求人から調べ始め、徐々に距離を広げていく使い方になるはずです。 すると、下の図のようなことが起きる可能性が出てきます。
A社にとっては立地が Google for jobs の距離による絞り込みによってプラスに働きますが、B社にとっては立地がマイナスに働くどころか、そもそも表示すらされないような事態に陥ることもあります。 企業の立地が求人活動に影響することは当たり前ですが、うちの会社も Google for jobs で求人の構造化データをマークアップしたから、少しは応募があるかもとの淡い期待を抱いていると、期待を裏切られることにもなりかねませんので、実装前に以下の点を確認しておくべきです。
| 実装前に必ず確認しておくべきこと
弊社が、お取引企業に説明し確認を進めている点について述べてみます。
まずは、社員の方達がどこに住んであるのか Google maps をプリントアウトして紙面上で虫ピンを使ってマッピングを行いました。虫ピンの頭の色で、男性/女性、独身/既婚などパターンを作って分類したうえで挿していきます。
すると社員の方達がどのあたりから通勤している人が多いのか、育児中の方であれば想像通り近隣が多い、平均的な通勤距離、想定される通勤ルート、通勤時間はどの程度になるのかが目で見てイメージしやすくなります。 すると今まで頭の中で想像していたイメージと現実のズレが理解できます。( Excelの住所録は直感的に理解しにくいので面倒ではありますが地図でマッピングした方が、理解がすすむのでお勧めです。)
次に社員・求人への応募が多い地域までの距離を確認し、この距離が Google for jobs 上の通勤距離の絞り込みで問題になるのか否かを確認します。ここで、問題がなければ Google for jobs を運用する上でも安心できますが、絞り込みの影響を受ける距離の場合には、他の求人方法も試案しておかないと、思ったような結果が出ない場合に慌てることにもなりかねません。
| 人口メッシュ図も利用して考える
また参考になるサービスとして、内閣官房・経済産業省が提供している 「RESAS(地域経済分析システム)」 があります。
「人口マップ → 人口メッシュ」を使うと、確認したい地域における人口メッシュ図など様々な地域の情報を見ることが可能です。
人口が少ない地方における求人活動においては、地域の人口が多い地域に求人情報をどのように届けるのかを考えておかなければ、無駄な時間と費用が発生することに繋がります。 例えば Google for jobs を利用した際に 10㎞圏内の求職者があまり期待できないとするならば 25km圏内で絞り込みを行った求職者に対して通勤距離・時間が長くなっても応募したいと思わせる何かが必要になります。それは、他社にはない通勤に関する福利厚生なのかもしれませんし、企業そのものが持つ魅力に関する情報発信なのかもしれません。
あくまでも Google for jobs も求人ツールの一つであり大きな魅力を盛っているサービスではありますが、投資の格言にあるように『卵を一つの籠に盛るな』の意識は大切です。 あくまで選択肢の一つとして考え、その選択肢をどのように活用して社員採用に結び付けていくのか、準備なきままに飛びついて想像と違っていたと嘆くことにならないように、実装を前に今一度立ち止まって確認する時間を設けませんか?
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