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11.222018
Google for jobs は採用の黒船となるか?
昨年、2017年5月に米国でサービスが開始された「Google for jobs」
下記のサービス開始時の発表を読んでもらうことで、概要は掴めると思います。
今回、求職者と雇用主の両方を支援することに重点を置いた Google の全社的な取り組みである「Google for Jobs」を発表します。
この取り組みには、企業の求人ページ、掲示板、およびマッチングサイトにある求人情報をスムーズに求職者に提供するために Google の機械学習機能を活用しつつ、検索する利便性と力は求職者の手元に残したまま「Google for Jobs」は、次のステップに踏み出します。
この新しい取組は、人々と雇用機会を結びつけることを目指しています。あなたがどのような仕事をしていようとも、探している仕事がどんなものであれ、あなたの求めているものに合った求人情報を見つけることが可能になります。
かみ砕いて言えば、 Google はインターネット上に無秩序に散らばっている求人情報を集約し、求職者が本当に求めているであろう求人情報を提供することで、求人する企業と求職者のミスマッチ解消を図ろうとしていると推察されます。
日本の公開も予定されていましたが、日本語対応などのローカライズに時間がかかるためなのか、その後の追加情報もないまま2018年末を迎えていましたが、ついに日本でもテストが開始されました。早速、利用して気付いた点を述べてみます。
(あくまでテスト段階の情報です。アカウントによって利用の可、不可があることと、公開時には修正される点が出る可能性についてはご了承ください。)
【 Google for jobs の使い方 】
検索結果のトップには、従来通りにリスティング広告が表示されます。その次に、双方向性のある「エンリッチ リザルト」として様々な仕事が表示されます。この部分が「Google for jobs」です。
この表示を見るだけでも「いつの求人情報なのか」「現在地からの通勤時間」「フルタイム・パートタイム」「時間給」などの情報を把握することが可能です。
試しに、トップ表示されている企業を確認してみます。
画面下部には、現在地から会社までの通勤経路が表示。実際に地図をタップすると、詳細な経路を確認することも出来ます。
地図を確認している中で気付いたのですが、グーグルマップ上の企業のクチコミ評価が、求職者に確認される確率が高まりそうです。クチコミの評価が低いことを気にしていない企業が、未だに多く見受けられますが、この点を改善することなく放置を続けていると、数年後に大きな影響を受けそうです。
有給問題からマップのクチコミ急落9月9日 ブログ
「カテゴリ」…業種です。若干、分類方法に疑問点がありますが(アニマルカフェの独立したフィルタがありました。)、サービス業、医療系、製造業など業種を絞る時に使用します。
「地域」…パート勤務を探してある方の大半は、通勤距離が重要な仕事選びの要素になります。現在地からの距離で、検索結果にフィルタをかけることができるのは、Googleマップを持つからこその機能です。
「投稿日」…求人情報が出てからの期間です。
「形態」…フルタイム・パートタイムなどの雇用形態です。
「企業」…求人募集を行っている企業名です。
使い方としては、地域でおおまかにフィルタリングを行って、そこから業種や形態で絞り込んでいくという使い方が、よいかと思われます。
ここから詳細情報を確認して、応募するか否かを判断するという流れになるでしょう。
【まとめ】
一通りの使い方を試してみましたが、中小企業にとっては強い味方になると断言できる仕組みです。
理由としては、1⃣の検索結果表示でトップ表示されたのは、地元の企業であり、決して誰もが知る大企業ではありません。今までの求人検索であれば、indeedや他のインターネット求人媒体を利用するか、リスティング広告で上位表示をさせない限りは、決してトップ表示をされることはなかったはずです。
それが、しっかりとサイトを充実させ、求人に関する情報を構造化データとして、Googleに認識してもらうことで競合を抑えることができるというのは、Google が重要視しているコンテンツの充実ということにも繋がっているのではないでしょうか。(多くの中小・零細企業にとって、このコンテンツの充実が難しい課題であることは、ひとまず置いておきます。)
日本公開はまだですが、テストといえ実際に利用できるアカウントも多い状況です。明日にでも公開される可能性も高い Google for jobs 。社員採用に苦戦している企業こそ、いち早く取り組み始めるべきサービスでしょう。